ラグビーにおけるレフリーインカムでのラジオマイク使用について
ラジオマイクとは一般にワイヤレスマイクと呼ばれているもので、テレビのニュース番組などでキャスターが胸に装着しているタイピン型マイクと同様のもの。ラジオマイクを使用するレフリーインカムとはこのラジオマイクとイヤーモニター(コンサートで演奏者が耳に装着して音を確認する装置)を使用して
レフリーやTMOなどと通信するシステムのこと。
以下にラグビーで使用されているトランシーバー、IPフォン、ラジオマイクの利点と欠点を記す。
[トランシーバー]
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利点
- コストパフォーマンスが高い 購入費以外は電池代のみ。
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欠点
- 通信の確実性が低い 誰でも入手可能な機器のため、周波数を一致させれば妨害が可能。
故意でなくても近隣の施設で使用している可能性も有り。
[IPフォン]
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利点
- 通信範囲が広い 携帯電話の回線を利用しているため、携帯電話が使用できる場所ならどこでも通信が可能。
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欠点
- 通話に時間差が有る 音声を発してから聞こえるまでに1秒から3秒ほど遅延する。(レフリーからの報告による)
[ラジオマイク]
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利点
- 通信の確実性が高い 完全免許制で、ラジオマイクを使用する免許人同士が調整して運用するため、混信の可能性が極めて低い。(無断で使用した場合は電波法違反)
- 聞き取りやすい 音楽で使用する機器のため音質が極めて優れている。
遅延は数ミリ秒ほどで、人間の耳では判別不能。
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欠点
- 通信範囲が基地局から見渡せる範囲のみ TMOが中継車に設置されている場合は別途有線での通信が必要。
- コストパフォーマンスが低い それぞれのラジオマイクからの電波を受信してそれらをミックスし、それぞれのイヤーモニターへ送信する必要があるため、
基地局の設置が必須であり、それにかかわる人件費も必要。